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親世帯と子世帯が同じ空間で暮らせる人気の二世帯住宅。古くなってきた実家のリフォームをきっかけに「実家を二世帯住宅にリフォームしたい!」と考えている方も多いかと思います。
今回は、実家を二世帯住宅にリフォームするときの費用や二世帯住宅リフォームの注意点、ポイントを、事例を交えながら紹介していきます。
実家の二世帯住宅リフォームの費用
1.平米当たりの費用相場は?
木造住宅・鉄筋コンクリート造・鉄骨造ともに、リフォーム費用の目安は40万円/㎡~です。使用する素材の品質や施工内容によっては、更に費用が上がることもあります。特に、二世帯住宅の間取りや共有スペースの有無によっても費用は変わり、完全同居型<部分共用型<完全分離型の順に費用が高くなるのが一般的です。
ライフスタイルに合わせて、適切なプランを選びましょう。
2.新築と比べると安い?
リフォームは、建て替えよりも大幅に費用を抑えられるケースが多くあります。目安となりますが、リフォーム費用は建て替えの約1/2に抑えることができます。
新築や建て替えでは、既存の建物を解体して新たに基礎工事から施工するため、大規模な工事が必要です。一方で、リフォームであれば、建物の構造を活かしながら必要な部分を改修するため、費用を抑えやすいことが特徴です。結果、建て替えと比較して大きな費用の差が生じることもあります。
間取りタイプ別の二世帯リフォームの費用相場
二世帯住宅リフォームの費用は「二世帯の分け方」によって大きく変わります。一般的に完全同居型→部分共有型→完全分離と、しっかり世帯を分けるほど費用は上がる傾向です。
CRAFTで二世帯リフォームを行った場合の費用感を以下にまとめました。※比較やすいよう、同じ面積)150㎡/約45坪)の住宅を二世帯化する場合の費用目安を紹介しています。
| タイプ | 概算費用 |
|---|---|
| 完全同居型 | 約6,000万円 |
| 部分共有型 | 約6,750万円 |
| 完全分離型 | 約7,500万円 |
それぞれのタイプの特徴と費用の目安を詳しく見ていきましょう。
完全同居型の費用
水回りや玄関を共有するタイプ。
40万円 / ㎡
例)150㎡(約45坪)の場合は約6,000万円
▶ 工事内容
フルリノベーション(スケルトン化、内装更新、設備更新など)
※二世帯住宅ではない通常の戸建てのフルリノベ費用とほぼ同等です。
部分共有型の費用
水回りの一部を世帯ごとに分けるタイプ。
45万円/ ㎡
例)150㎡(約45坪)の場合は6,750万円
▶ 工事内容
フルリノベーション (スケルトン化、内装更新、設備更新など)
+ 水回り一式追加
+ 大幅な間取り変更
※増設する設備数で変動。
完全分離型の費用
玄関・水回りなどをすべて分ける、「実質2住戸」に近いタイプ。
50万円/ ㎡
例)150㎡(約45坪)の場合は約7,500万円
▶ 工事内容
フルリノベーション (スケルトン化、内装更新、設備更新など)
+ 水回り一式追加
+ 大幅な間取り変更
+ 玄関増設・配管分離
+ 構造補強・性能向上
部分共有型や完全分離型では、キッチンや浴室など水回りを2セットつくるケースが多く、その分費用が上振れします。
上記はあくまでも費用の目安で、実際は「どこまで間取り変更するか」「設備グレード」「性能向上の有無」などで大きく変わります。青山ショールーム相談会では、リフォームのご希望をお聞きした上で、「実際の費用感」「できること」を詳しくご案内しています。
二世帯住宅リフォームに活用できる補助金・ローン
二世帯住宅の補助金
二世帯住宅へのリフォームを行う際、費用負担を軽減するために活用できる補助金やローン制度があります。下記は一例になりますが、さまざまな制度があるため、自治体のHPで調べるのもおすすめです。
| 補助金の種類 | 対象地域 | 補助金額 |
| 【国】長期優良住宅化リフォーム推進事業 | 全国 | ・対象費用の1/3の金額 ・80~160万円/戸が上限 |
| 【地方】二世帯住宅リフォーム補助金 | 神奈川県横須賀市 | ・対象費用の1/2の金額 ・30万円/戸が上限 |
| 【地方】住宅リフォーム補助金 | 大阪府摂津市 | ・対象費用の1/2の金額 ・25万円/戸が上限 |
二世帯住宅のローン
二世帯住宅リフォームでは、以下のようなローンを使うことができます。ご興味あるものはぜひ調べてみてください。
| 収入合算 | 親と子の収入を合わせて借入額を試算できる |
| 親子ペアローン | 親と子がそれぞれローンを組んで返済していく |
| 親子リレーローン | 一つの住宅ローンを親から子に引き継ぎながら返済していく |
実家を二世帯住宅にリフォームするときの注意点
1.間取り変更が制限されるケースがある
住宅の構造によっては希望通りの間取りにリフォームできないこともあるので注意が必要です。
戸建てには、
・木造軸組工法(在来工法)
・2×4工法(枠組壁工法)
・鉄骨造(S造)
・鉄筋コンクリート造(RC造)
など、さまざまな構造があります。
木造軸組工法(在来工法)の住宅は比較的自由に間取りを変更できますが、2×4工法や軽量鉄骨造、壁式構造の鉄筋コンクリート造は一部移動できない壁や撤去できない壁があり、リフォームの内容に制限がかかってしまうことがあります。
2.場合によっては防音対策も検討する
生活リズムが異なる場合、足音や話し声、テレビの音などがストレスの原因になることもあるため、リフォームの段階で適切な対策を行いましょう。
例えば、床材に防音性能の高いクッションフロアやカーペットを使用する、壁や天井に防音材を施工することで、生活音の漏れを抑えることができます。さらに、寝室の真上にトイレや浴室があると、夜間に使用する際に音が気になることがあるため、間取りを工夫しましょう。
3.増築は建ぺい率や容積率を考慮する
物を増築する場合には、建ぺい率や容積率といった法規制を必ず確認しなければなりません。建ぺい率とは、敷地面積に対して建物が占める割合のことです。
例えば、敷地面積が100㎡で建ぺい率が50%の場合、建物の面積は50㎡までしか建てられません。すでに建ぺい率を満たした状態で建てられている住宅では、増築ができないため注意が必要です。
また、容積率は敷地面積に対する建物の延床面積の割合を指し、これを超えて増築すると法律違反になります。例えば、2階部分を増築する場合でも、容積率が超えてしまうと工事を進められせん。自治体によって建ぺい率・容積率の基準は異なるため、CRAFTでは事前にお調べしています。
4.世帯別のプライベート空間を作る
二世帯住宅では、それぞれの世帯が自分の時間を大切にできるプライベート空間を確保することが重要です。特に完全同居型の場合、生活スペースを共有することが多くなるため、親世帯と子世帯の距離感を適度に保つための工夫をしなければなりません。
例えば、親世帯と子世帯では、食事の時間やテレビを見る時間が異なることも多いため、リビングを別に分けるだけでも、快適性が格段にアップします。
5.収納は世帯ごとに分ける
二世帯住宅では、家に住む人数が増える分、収納スペースも十分に確保することが重要です。そのため、収納スペースは世帯ごとに分けて設計しましょう。
例えば、キッチンの収納は親世帯用と子世帯用で分けておくことで、使いやすさが向上します。また、玄関収納やクローゼットも各世帯の生活スタイルに合わせて設計することで、収納スペースが足りなくなることを防ぎ、スムーズに生活できる環境を整えられるでしょう。
6.リビングや庭など共有空間を設ける
完全分離型の二世帯住宅を検討している場合でも、共有空間をつくることで、家族のつながりを感じられる住まいになります。
例えば、庭やリビングなどの共有スペースを設けることで、普段は別の暮らしをしていても、必要なときにコミュニケーションを取れます。共有するスペースとプライベートな空間をバランスよく配置することで、ストレスがないうえに快適に暮らせる二世帯住宅を作れるでしょう。
二世帯住宅リフォームでよくある疑問
Q.二世帯リフォームにかかる期間はどのくらい?
二世帯住宅へのリフォームにかかる期間は、工事の規模や内容によって異なります。例えば、間取りを変える、水回りの追加などの工事期間の目安は、4~6ヶ月程度です。施工会社のスケジュールや自治体の許可申請が必要かどうかによっても工期が変動するため、詳しい期間はCRAFTの青山ショールーム相談会にてお伝えさせていただきます。
Q.住みながら二世帯にリフォームすることは可能?
住みながらリフォームを進めることは難しいでしょう。例えば、キッチンや浴室などの水回りをリフォームする場合、一時的に使用できなくなるため、生活に支障をきたす可能性があるためです。
また、工事の騒音やホコリの発生も避けられないため、仮住まいを検討しましょう。CRAFTでは住み慣れた街での仮住まいをご紹介してます。お気軽にご相談ください。
Q.2階のみを二世帯リフォームすることは可能?
2階部分のみをリフォームし、親世帯または子世帯が住めるようにすることは可能です。実際にこうしたケースは少なくありません。
ただし、2階に新しくキッチンや浴室を設置する場合は、排水や給排気の工事が必要になるため、制約を確認しながら設計を進めることが大切です。
Q.リフォーム費用が贈与税の対象になることがある?
親名義の実家を二世帯リフォームするときの費用を子どもが負担すると、「リフォーム費用を贈与した」とみなされ、贈与税が発生することになるため注意しなくてはいけません。
例えば、3,000万円のリフォーム費用を子ども側がすべて負担する場合、基礎控除分の110万円を差し引いた2,890万円に対して贈与税がかかることになります。
贈与税を発生させずに二世帯リフォームする方法としては、
・子どもに住宅を売却する
・子どもに住宅を贈与する
などの方法がありますが、売却すると「譲渡所得税」がかかる可能性がありますし、住宅の贈与にも贈与税がかかります。
方法によって税金の金額が異なり、「小規模宅地等の特例」などの制度もあるので、リフォーム会社に相談するなどしてベストな方法でリフォームを進めるようにしましょう。CRAFTでは、こうした税金対策もご相談いただけます。
Q.実家を二世帯住宅にリフォームすると、相続税対策になる?
実家を二世帯住宅にリフォームする場合、「小規模宅地等の特例」によって費用的なメリットが得られることがあります。
「小規模宅地等の特例」は、法定相続人(子どもなど)が被相続人(親)の住居を相続する際、土地の相続税評価額を最大80%減額できるという制度です。
特例を適用するには条件を満たす必要があり、必ずしもすべてのケースに適用されるわけではないものの、土地の評価額が抑えることで相続税に対して大幅な節税効果が期待できるようになります。
<まとめ>実家の二世帯住宅リフォームにかかる費用は、リフォーム会社に直接問合せよう
二世帯住宅のリフォーム費用は、
リフォームの内容
実家の広さ
選ぶ建材や住宅設備
など、さまざまな条件によって異なるため、はっきりと言い切ることはできません。
また、贈与税や譲渡所得税などリフォーム費用以外の費用についても正しく理解し、把握しておくことも大切です。
CRAFTでは、リフォームの対象となる物件の情報やイメージされているリフォームの内容などを踏まえ、詳細な費用がわかる見積書を作成しています。二世帯リフォームの実績も豊富です。ぜひお気軽にご相談ください。

<著者>CRAFT 編集部
一級建築士・二級建築士・インテリアコーディネーター・一級建築施工管理技士・二級建築施工管理技士・宅地建物取引士が在籍。さまざまな知識を持つプロフェッショナル集団が、リノベーションや物件購入についてわかりやすく解説します。



