目次
近年人気が高まってきているワンルームマンション。東京でもワンルームマンションを購入する人が増えてきていますが、なぜでしょうか?
ワンルームマンションにリノベーションして理想の暮らしを実現している人の事例を交えながら、ワンルームマンションの魅力や購入する際のポイント、注意点などについて紹介していきます。
東京で「ワンルームマンションが欲しい!」という人が増えている理由
ワンルームマンションの購入が増えている主な理由としては、結婚する人が減り、独身者の割合が増えているという点があげられます。
その傾向は国が公表しているデータでも確認可能です。2011年までは年間の婚姻件数が70万件ほどで推移していたのに対し、2011年以降は60万件台に低下し、2018年以降は50万件台にまで下がってきています。(出典:内閣府「令和3年版 少子化社会対策白書」)
そうした方々が
・賃貸の家賃を払いつづけることが「もったいない」と感じている
・老後に対して不安を感じている
という理由で、ワンルームマンションを購入するケースが増えているようです。
それぞれ詳しく解説していきます。
理由1. 賃貸の家賃を払いつづけることが「もったいない」と感じているから
賃貸物件に住んでいると、毎月家賃の支払いが発生することになります。家賃は地域や物件によって異なりますが、家賃が高い都心だと、ワンルームでも月に10万円以上を家賃として支払わなくてはいけません。
賃貸物件に住み続ける限りは家賃の支払いが発生することになるので、そのことにもったいなさを感じ、家賃の支払いが発生しないワンルームマンションの購入を検討する人が増えてきているわけです。
ワンルームマンションの購入に限ったデータではありませんが、実際に住宅を購入した人の約4割が「賃貸に家賃を払い続けるのはもったいない・無駄だと思ったので住宅の購入に踏み切った」と回答しています。
(出典:不動産流通経営協会:「ひとり住まいの持ち家ニーズ調査(首都圏・関東圏・中部圏)」)
理由2. 老後に対して不安を感じているから
実際に住宅を購入した人が住宅の購入に踏み切った理由として2番目に多くあげられているのが、「老後の不安」です。不動産流通経営協会の調べでは、住宅の購入に踏み切った人の約3割がそう回答しています。
(出典:不動産流通経営協会:「ひとり住まいの持ち家ニーズ調査(首都圏・関東圏・中部圏)」)
定年を迎えた後の主な収入源は年金ですが、独身者の場合、年金だけで生活するのは困難です。そのため、高い家賃を払い続けることに不安を感じ、「まだ働けるうちにマンションを購入して老後の支出を少しでも減らそう」と考える方が多くなっているわけです。
またマンションを所有していると「賃貸物件として貸し出す」「売却する」ことで現金化できるため、その点も老後に不安を感じている独身者がマンションの購入に踏み切る主な理由の一つだと言えるでしょう。
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「中古マンション+リノベーション」の人気も高まっている
需要が高まってきているワンルームマンションですが、新築の価格は高騰し続けています。実際、「新築だと高すぎてなかなか手が出せない…」と頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか?
そこで注目されているのが「中古マンション+リノベーション」です。
中古のマンションは新築のマンションに比べてリーズナブルな物件が多いというメリットがあります。また中古の購入を視野に入れる場合、売りに出されている中古物件すべてが購入の対象となるので、人気のエリアや条件の良いエリアで物件が見つかりやすくなるというメリットも。
そのため新築のマンションではなく「リノベーションを前提に中古のマンションを購入しよう」と考える人が増えてきているわけです。
中古マンションを購入してリノベーションするメリット
最近は「中古マンション+リノベーション」の人気も高まってきていると紹介してきましたが、中古マンションを購入してリノベーションする主なメリットとしては、
・資産価値が上がる(売却・賃貸に出しやすくなる)
・自分好みの空間にできる
などがあげられます。
それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。
資産価値が上がる(売却・賃貸に出しやすくなる)
中古マンションの中には築年数の古い物件もあります。
それら築年数の古い物件の中には、
・壁紙やフローリングなど内装材の傷や汚れが目立つ
・住宅設備(キッチン・バス・トイレ)が古い
・間取りやデザインがひと昔前のものになっている
など、気になる点の多い物件もあります。
これらは、生活する上で大きな問題になるわけではないものの、物件としての価値を低下させる可能性のあるものです。
そのため、対処せずに放置していると、いざというときに借り手や買い手がつきづらくなってしまいかねなません。その問題を解決してくれるのがリノベーションです。リノベーションによって内装材や設備を新しいものに交換したり、トレンドを取りいれた間取り・デザインに変更することで、借り手や買い手がつきやすくなります。つまり物件の資産価値が上がります。
自分好みの空間にできる
それらの中古物件の中から自分の理想どおりの間取り・デザインの部屋を見つけるのはなかなか大変です。実際、「好みの間取りやデザインの部屋が見つからず、物件探しで苦労している…」という方も多いのではないでしょうか?
ただ、その悩みもリノベーションで解決できます。
リノベーションでは、壁紙や床材などの内装材を自分好みに変更できるのはもちろん、間取りやデザインを変更したり、新しい住宅設備を導入することもできます。2LDKのマンションをゆとりあるワンルームにリノベーションすることも。すべてを自分好みの空間に変更し、理想の生活をエンジョイできる点は、リノベーションだからこそ実現できる大きなメリットだと言えるでしょう。
ワンルームにリノベーションした事例を紹介
中古マンションを購入してリノベーションする上で参考にしたいのが、実際に中古マンションを購入してリノベーションした方の事例です。ここでは、1LDKや2LDKなどワンルームではない間取りの物件を購入してワンルームにリノベーションし、理想の住宅手に入れた方の事例を2つ紹介していきます。
男らしさが際立つヴィンテージな雰囲気が魅力のワンルームマンション
こちらは、築22年の中古マンションをワンルームマンションにリノベーションした事例です。
港区の駅近のマンションを購入したSさん。「一人暮らしを満喫できるゆとりのある空間にしたい」という希望を元に、ワンルームにWICを加えたシンプルな間取りにしました。
洗面室や浴室、キッチンなどの水まわり設備は一箇所にまとめ、メインの生活空間とWICの広さを確保。床のカーペットはすべて撤去し、モルタルでラフに仕上げています。
また天井はコンクリートの躯体を露出させ、壁の一面にはアンティークのレンガを取り入れるなど、部屋全体を上質かつヴィンテージな雰囲気で統一しています。
公園を望むワンルームマンション
こちらは、築50年の2LDKの中古マンションをワンルームマンションにリノベーションした事例です。
近くに公園があり、部屋の窓から公園の木々を眺められる最高のシチュエーションのマンションを購入したMさま。ただ、希望どおりの間取りではなかったので、「愛犬と心地よく暮らせる空間」をテーマにリノベーションを行いました。
細長い形状の空間には、洋室と和室がひと部屋ずつありましたが、リノベーションではLDK〜ベッドルームがワンルームのようにつながる回遊性のある住まいに。どこからでも自然光と公園の木々の景色を楽しめる明るい部屋に生まれ変わっています。
ワンルームマンションを購入するなら「売りやすい」「貸しやすい」物件がおすすめ
ワンルームマンションは一人暮らしが前提になる物件なので、ライフステージの変化に対応するのが難しいというデメリットがあります。一人で暮らす分には問題ありませんが、今後結婚や出産などライフステージが変化したときに、間取りや広さの問題から住み続けるのが難しくなってしまう可能性が高いわけです。
そのため、ワンルームマンションを購入する際は、
・人気の高いエリアの物件を探す
・駅チカなど条件の良い物件を探す
・スーパーや病院など周辺環境が充実している物件を探す
など、将来「売りやすい」「貸しやすい」物件を選ぶことが重要になります。
また、リノベーションを前提に物件を購入する際も、物件選びに注意しましょう。建物の躯体部分や配管・配線など見えない部分で劣化が進んでしまっている物件を購入すると、補修で費用がかさんでしまい、物件によっては構造や規約によってやりたいことができないケースもあります。
ワンストップリノベーションの会社は、リノベーション を前提とした物件選びから施工までトータルで依頼できます。物件選びでの失敗が起きづらいので、物件選びから始めるときはワンストップリノベーションの会社に依頼するようにしましょう。
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〈まとめ〉ワンルームマンションの購入はリノベーションとセットに
ワンルームマンションを購入する方が増えている理由に触れつつ、購入する際のポイントや注意点などについて紹介してきました。
賃貸物件に家賃を支払い続けることや老後の生活を考えた場合、ワンルームマンションの購入は賢い選択だと言えます。
ただ、ワンルームマンションを含め、新築マンションの価格はこれまでにないほど高騰しているので、ワンルームマンションを購入するのであれば、「リノベーションを前提とした中古マンションの購入」がおすすめです。
紹介してきたとおり、中古マンションの購入では物件選びがとても重要です。ワンルームマンションへのリノベーションを前提に中古マンションを購入する際は、物件選びからリノベーションまで一貫してサポートしているCRAFTにご相談ください。もちろん購入済みの物件やご自宅のリノベーションのみにも対応しています。
<著者>CRAFT 編集部
一級建築士・二級建築士・インテリアコーディネーター・一級建築施工管理技士・二級建築施工管理技士・宅地建物取引士が在籍。さまざまな知識を持つプロフェッショナル集団が、リノベーションや物件購入についてわかりやすく解説します。