物件データ
大手ハウスメーカーによる軽量鉄骨造の戸建て。壁に構造上撤去できないブレース（筋交い）が入っている中、いかにご希望の間取りにするかが課題でした。LDKは廊下や和室を取り込み、広いスペースを確保。閉鎖的だったキッチンは対面式に変更しました。キッチンの奥には、お子さまが勉強したり、奥さまやお母さまが仕事をするデスクスペースを新設。サイドには書類用のオープン棚を造作しています。壁面収納やパントリー、納戸など、収納スペースを充実させたこともポイントです。ウォールナットのフローリングや石目模様のタイルなど、落ち着いた配色や素材感が心地よい空間に仕上げました。
BEFORE写真
水回りのフロア移動をともなう
大規模な間取り変更
いくつかのプランをご提案した中でMさんが選んだのは、浴室を2階に移動しプライベートを集約するプラン。1階にはゆとりある広さのLDKを中心に、スタディスペースや壁面収納、パントリーを設けました。また、LDKやスタディスペースにも床暖房を設置。2階南側の居室は夏の日差しを凌ぐため、北側の階段や洗面室は冬の寒さ対策としてインナーサッシを入れています。エアコンは天カセに交換。空間をすっきりと見せながら、快適性を高めています。
リビング・ダイニング
ダイニングからキッチンにかけて、壁面収納を設けました。向かって左側のトール収納は、お持ちの仏壇がぴったりと収まるサイズに計画。扉を閉めて目隠しすることも可能です。カウンター収納の奥は、スタディスペースで使う本や書類を収納できる可動棚に。使う場所ごとに、必要量の収納を確保しています。
LDK
ホールからLDKにかけての床にウォールナットを張り、落ち着いた印象に。一枚板のダイニングテーブルを引き立てつつ、石目模様のタイル壁と調和させています。キッチンはCUCINAをセレクト。手前のカウンター収納はダークブラウンでフレーミングし、ダイニングとテイストを統一しました。手元を隠しつつ、収納量を確保する役割も。
LDK
和室だったスペースをリビングに取り込み、開放的なLDKに。タイルの壁の手前をキッチン、向こう側をピアノスペースとしました。ひとつながりの空間として広がりをキープしつつ、タイルの壁により、玄関ホールからキッチンが丸見えにならないよう工夫しています。
寝室
2階の寝室は、ベッドヘッドの背面にご主人さまがセレクトしたアクセントクロスを貼りました。ニッチにはコンセントを備え、携帯電話を充電できるように。壁の裏側はWICとなっており、朝起きてからの身支度をスムーズに。洗面室とも隣接しており、洗濯物をしまうといった家事効率もアップしました。
書斎
寝室の奥にはご主人さまの趣味の部屋として、2.4畳の独立した書斎を設けました。PCカウンターは配線用の穴を開け、機器類をすっきりと配線できるようにしています。ご主人さまの好みを反映したシックな色合いでまとめ、こもって仕事や読書に集中できるようにしています。
玄関
サイドの壁はブラウンのアクセントクロス、正面の壁には石目調のタイルを貼り、シックな玄関ホールに。玄関奥の納戸にはハンガーパイプを設け、帰宅後はそのまま服や荷物を置き、洗面室で手を洗ってLDKに入るという動線を可能に。玄関収納の扉は一部をミラーとし、下部に入れた間接照明とともに空間を広く明るく見せています。
動かせない壁を活かす
ホールの床にはリビング・ダイニングと同じウォールナットを張りました。壁の一部をFIXガラスとすることで、空間の連続性や奥行きが感じられるように。視線の先は、ピアノスペース。タイルの壁は、キッチンとピアノスペースをゾーニングしながら、耐力壁としての役割を果たしています。
タイルで
連続性と奥行きを
ホールからリビングにかけての壁はタイル貼りに。石目模様をそろえることで、空間の連続性と奥行きを演出しました。テレビ台の背面にも同じタイルを貼り、上下に間接照明を入れ、リビングにやわらかな光が広がるように。テレビ台はウォールナットの突き板で造作しています。
シンプルなサニタリー
1階にはシンプルなサニタリーを。ゲストも使うことを想定し、正面の壁にはブラウンのタイルを貼り、壁付水栓ですっきりと仕上げました。背面大容量の収納に。洗面台の下部はオープン棚を造作し、限られた空間でも広がりを感じられるように工夫しています。