物件データ
築50年の木造住宅を引き継ぐことになったSさん。家族で快適に暮らせるようにデザインリフォームしました。部屋数を減らしてLDKはゆとりのスペースを確保。WICやSIC、食品庫といった収納スペースを充実させることで物が表に出ない、ミニマルな空間に仕上げました。既存の和を基調とした内装は、グレイッシュなカラーを中心としたシックでモダンなデザインに一新。シンプルな中に、天然石や大理石模様のタイル、やわらかな木目のインテリアなどを取り入れ、ラグジュアリーなくつろぎの空間を演出しています。
基礎から見直し、住まいの性能を向上
旧耐震基準で建てられていたため、木造軸組部分を補強し、耐震性を向上。さらに解体時に内部の基礎を確認したところ、ひび割れなど劣化していた箇所が見つかったため、基礎の両面に炭素繊維シートを貼って補強しています。また、リビング・ダイニングや寝室は断熱性能の高い窓に交換するなど、住まい全体の性能を高めました。

設備も動線も機能的に
kitchenhouseでオーダーしたキッチンは、ダイニング側にシンクカウンター、壁側にコンロカウンターのⅡ型タイプを採用。コンパクトな動線で料理ができます。背面にはMieleのオーブンをビルトイン。シンクカウンターにはセンサー付き水栓やMieleの食洗機も収めました。キッチンの奥には食品庫を設けるなど、使い勝手に配慮しています。
タイルや間接照明で上質に
TVボードはオリジナルで製作。サイドの収納や建具も含めて、キッチンと同じグレージュの木目柄で揃えました。TV背面の壁には大理石模様のタイルを貼り、下がり天井にはルーバーを入れて間接照明を設置。上質な空間を演出しています。


アウトドアリビングのある暮らし
住居と来客スペースの間にある中庭は、リビング側をウッドデッキ、来客用スペース側をブロック舗装で仕上げ、アウトドアリビングとして利用できるように計画しました。また、ルーバー状のフェンスを設置し、風や光を通しながらプライベート空間を確立しています。
光がもたらす心地よさ
リビング・ダイニングは、折り上げ天井に間接照明を入れて、天井高や奥行きを感じさせながら表情豊かな空間に。リビングの入り口にはガラスの框扉を入れ、自然光を廊下まで届けるとともに、ガラスを縁どった木のフレームで空間を引き締めました。キッチン横に立ち上げた壁には大理石模様の大判タイルを貼り、空間のアクセントにしつつ、リビング側からキッチンが見ないように配慮しています。


サニタリーは機能的に
洗面台は2ボウルを採用。正面とサイドの壁には大理石模様のタイルを貼り、床や洗面台の収納扉もグレイッシュトーンでまとめました。さらに浴室~洗面室~ランドリールームを連続させたこともポイントです。洗濯物を洗う・干す・乾かすといった家事を最短の動線で行えます。
モノトーンのトイレ
トイレの壁や手洗いカウンターはダークグレーで統一し、クールな空間に。壁一面に大理石模様の大判タイルを貼り、サークル型の照明付きミラーを設置しました。手洗いカウンターは下部を浮かせたように設置することで軽やかな雰囲気を演出。より洗練された空間に見せています。


石壁をアクセントに
向かって右側にはSICを、左側には壁面収納を設け、すっきりとした状態をキープできる玄関に。壁や建具、扉材はシンプルにして存在感を抑えつつ、正面の壁には割肌の石を貼り、ダウンライトでテクスチャーを際立たせました。壁面収納の下部には間接照明を入れ、空間の広がりを感じさせています。

