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家の構造はどう判断する? どんな間取りができる?

家の構造はどう判断する? どんな間取りができる?
家の構造はどう判断する? どんな間取りができる?

「これから中古マンションや一戸建てを買ってリノベーションしようかな」とお考えの方。家には、木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造があることは、ご存知でしょうか。

今回は、自分で家の構造をかんたんに見分け、しかもどのようなリノベーションができるかを瞬時に判断するノウハウをご紹介させていただきます。今お住まいの家をリノベーションしたいと思っているけど、「持ってる図面に構造が書かれていなくて…」という方も、ぜひ読んでみてください。

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「家の構造は木造だから何でもできる」の落とし穴

〈家の構造の見分け方〉木造住宅

家の構造はどう判断する? どんな間取りができる?

2階建てで三角の屋根がある家なら、90%は木造です。ですから、日本のほとんどの戸建ては木造住宅と言えますね。

「なるほど、我が家はたぶん木造住宅だな」と、そこで満足してはいけません。追求すべきは、木造という構造の先にある〈在来工法〉と〈2×4(ツーバイフォー)工法〉。同じ木造なのに、ほんとに同じなの? というくらい、リフォームでできること・できないことが違います。

では〈在来工法〉と〈2×4工法〉はどうやって見分けるの?

正確に見分ける、というのはプロじゃなければ難しいのですが、検討をつけるなら素人の方でもできます。たとえば「三井ホーム」など大手ハウスメーカーが建てた木造の家の構造は、〈2×4工法〉ということが多いです。窓が小さい家も〈2×4工法〉の可能性があります。

〈在来工法〉と〈2×4工法〉の違いと、リノベーションでできること

〈在来工法〉は日本の昔ながらの家づくり。大工さんが柱・梁・筋交い(柱と柱の間に部材をクロスさせ、建物を補強する)で骨組みを組み、建物を支えます。建てるときは手間がかかるけれど、リフォームの自由度は高い傾向です。

それに対して融通がきかないのが〈2×4工法〉です。建てるときは効率的。しかし、リフォームでは間取りの自由度がぐっと低くなります。ただし、構造をしっかりと検討し、壁の撤去や開口をしてくれるリノベーション会社もあるのでご安心ください。

間取りの自由度の他に注意したいのが、古い木造住宅はリフォーム費用が高くなりやすいということ。構造躯体の劣化が進んでその補強に費用がかかり、建て替えと変わらないくらいになってしまうケースも珍しくありません。

外壁にパネルが張ってあれば、ほとんど鉄骨造

〈家の構造の見分け方〉鉄骨造

家の構造はどう判断する? どんな間取りができる?
鉄骨造リフォーム・リノベーションデザイン事例 #00396

鉄骨造は〈軽量鉄骨〉と〈重量鉄骨〉に分かれます。

屋根がフラットな2階建てで、外壁に幅60cmほどのパネルが貼ってあれば〈重量鉄骨〉です。2~4階くらいの賃貸アパートなどでも見かけますね。ときどきパネルの上からタイルが張られていて、一瞬「あれ?何の構造?」なんて思っちゃうこともあります。そんな時は、家のまわりをぐるりとまわってみてください。鉄骨造であれば、かならずどこかにパネルの箇所がのぞいています。

逆に〈軽量鉄骨〉はこれといった特徴がありません。外観から判断することは非常に難しいのですが、屋根がフラットな2階建てで、パネルが貼っていなければ〈軽量鉄骨〉の可能性があります。

〈軽量鉄骨〉と〈重量鉄骨〉の違いと、リノベーションでできること

どちらも鉄の骨組みを組んで建てるのは一緒です。しかし〈軽量鉄骨〉は鉄骨が薄く〈重量鉄骨〉は鉄骨が厚い。厚い方が強くて長持ちするのは言うまでもありません。

そして、リノベーションのプランの自由度を比べてみました。

まずは〈重量鉄骨〉ですが、間取りの自由度がハンパありません。お好きなように間取り変更ができます。どちらも鉄骨造は精度が高いため、リノベーションして暮らすに家としてはよい構造です。ただし建設会社ごとに工法が違うため、リノベーション時はちょっと注意が必要です。

それに対して〈軽量鉄骨〉は、間取りの自由度が下がってしまいます。なぜなら、壁の中に筋交いが入っていることがあるため。実は、この筋交いを撤去できるケースとできないケースがあります。その場合は、間取り変更でせっかく壁を撤去しても筋交いが残ります。そんなときは壁と同色に塗装するなど、デザイン力でカバーします。

また、旭化成のヘーベルハウスなど、ハウスメーカーが建てた鉄骨造のお住まいをリノベーションするとき、必ずそのハウスメーカーに依頼しなければならない、というわけではありません。各ハウスメーカーの工法をよく理解し、対応してくれるリノベーション会社もあります。まずは「◯◯ホームの鉄骨なのですが、間取りはどう変えられますか?」と問い合わせてみましょう。

鉄骨造リフォーム・リノベーションとは

分譲マンションのほとんどは鉄筋コンクリート(RC)造

〈家の構造の見分け方〉鉄筋コンクリート造

家の構造はどう判断する? どんな間取りができる?
鉄筋コンクリート造リフォーム・リノベーションデザイン事例 #00312

むずかしいのが、鉄骨造と鉄筋コンクリート(RC)造の見分け方。ぱっと見るとよく似ていて、外観からは見分けがつかないことがあります。

そういうこともあり、見た目はさておき”分譲マンション=(ほとんど)鉄筋コンクリート造”と考えてオッケーです。戸建ての判断もむずかしいので、消去法でいきましょう。屋根がフラットだけどパネルが張っていない建物は…RCの可能性があります。

また、リノベーションするなら、鉄筋コンクリートのうち〈ラーメン構造〉か〈壁式構造〉かを知ることがとても大切です。ここまで読んでくださった皆さんならもうおわかりかと思いますが、この違いが、リノベーションの間取りを大きく左右することになります。

〈ラーメン構造〉と〈壁式構造〉の違いと、リノベーションでできること

ほとんどのマンションは〈ラーメン構造〉ですが、3〜4Fの低層マンションだけは例外です。高級住宅地などにゆったりとたたずむ低層マンションは〈壁式構造〉。気品はあるけれど、プライドが高くて融通がきかないお嬢さまという感じですね。

そのほか、見た目で判断するなら、柱があるかないか。中層~高層マンションで住戸の四隅に太い柱があるなら〈ラーメン構造〉です。リノベーションのときは、間取り変更がわりと自由ですが、この柱をどう目立たなくするかがポイントです。柱による出っ張りスペースに収納を設けてフラットにしたり、カウンターを設けたりといった工夫をします。

これに対し、柱が1本もなければ〈壁式構造〉。部屋に凹凸がないのですっきりしていますが、建物を支える大切な壁は動かせません。動かせる壁もあるので、リノベーション会社に見てもらわないと正確なことはわかりませんが、だいたい20cm以上の壁だと”抜けない”と考えて間違えありません。

このように〈壁式構造〉は、間取り変更が制限されてしまいます。ただし、壁を動かせないからと言って「間取り変更はムリです」というわけではないのでご安心ください。一戸建てや、自己所有のマンションなら、部分的に開口して視線を通すといったアイデアで、〈壁式構造〉の間取りの制限をカバーできることもあります。

ちなみに、分譲マンションの構造壁を動かすことはできません。既存の間取りを活かしたリノベーションで、開放感や伸びやかさをつくりましょう。

鉄筋コンクリートリフォーム・リノベーションとは

まとめ

素人でもわかる家の構造の見分け方と、リノベーションについてお話しさせていただきました。これさえインプットしておけば、構造やリノベーションでできること・できないことが一目瞭然です。

〈木造住宅〉
勾配屋根がある2階建ての戸建ての90%

→大半は在来工法
→三井ホーム、スウェーデンハウス、ミサワホーム、住友林業などハウスメーカーなら2×4工法系

〈鉄骨造〉
屋根がフラットで外壁にパネルが張ってある戸建てや、同じ外観の2~4階くらいの賃貸アパート

→ほとんどの2〜3階建ての一般住宅は軽量鉄骨造
→ビルや施設は重量鉄骨造

〈鉄筋コンクリート(RC)造〉
ほとんどの分譲マンション

→住戸の四隅に太い柱があるならラーメン構造
→どこにも柱がないなら壁式構造

ちょっとしたコツさえつかめば、100%確実ではありませんが、どの構造か検討がつきます。これからリフォームをお考えの方は、知っておいて損はないでしょう。

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<著者>中野 瀬里乃

大学卒業後、出版社・フリーライターを経て、2013年リノベーション会社CRAFTへ入社。自社HPやオウンドメディアにてリノベーション・不動産・建築・インテリア関連の事例紹介やコラムを多数執筆。

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