物件データ
高級賃貸マンションの最上階住戸2戸を、所有会社の依頼によりデザインリフォームしました。ファミリー住戸は、ファミリーやカップルの住まいを想定。変形した間取りで使いづらかった寝室はコンパクトにして、20畳近い広さのLDKを確保。引き戸を開ければLDK奥の居室もひと続きに感じられる、ワンルームのような空間をデザインしました。単身者住戸は男性を想定。廊下をなくしてLDKの広さを確保し、ワークスペースなど多目的に使えるL字型のカウンターを設置しました。ターゲットのライフスタイルに寄り添う間取りで、住み心地を高めています。
BEFORE写真
虎ノ門ヒルズや東京タワーを臨む
物件の魅力を活かしたデザイン
大使館が点在するインターナショナルなエリアの高級賃貸マンションで、最上階は虎ノ門ヒルズや東京タワーを臨む眺望が魅力。ポテンシャルの高さを活かせるよう、キッチンは2戸ともバルコニーの眺望を眺めながら料理ができる配置に。1LDKの単身者住戸はクランクした構造壁に沿うようにL字型のカウンターを、2LDKのファミリー住戸は撤去できない耐力壁のスペースを活用し、リビングの一角にベンチを設置しました。グレーやベージュといったシックな色でまとめつつ、木やタイルなどの素材感をプラス。洗練されたデザインと住み心地を両立しています。
眺望を楽しめるLDK／ファミリー住戸
床にはやわらかなベージュの挽板フローリングを、キッチンの腰壁には素材感がある白のタイルを貼り、エアコンは木のルーバーで目隠し。上質かつやわらかな色調でまとめました。２つのルーフバルコニーはいずれもウッドデッキと人工芝を敷き、眺望を楽しみながらくつろげる空間としています。
ワンルームの一体感／ファミリー住戸
リビング・ダイニングとキッチン、廊下、寝室がそれぞれ独立していた間取りから、大きなワンルームのような一体感のある空間に。玄関ホールからLDKを通り寝室に入る動線上の床にはグレーの大判タイルを貼り、フローリングのLDKと緩やかにエリア分けしました。TV背面の壁はキッチンの腰壁と同様、大理石を思わせる白のタイルを貼り、上部には間接照明を入れて空間のアクセントとしています。
期待感が高まる玄関／ファミリー住戸
既存の玄関ホールはミニマムなスペースでしたが、奥行きを持たせることでその先に続くリビング・ダイニングへ期待が高まる空間に。同時に、パブリックゾーンとプライベートゾーンをゆるやかにエリア分けしています。玄関ホールの突き当たりにはニッチを設け、ディスプレイを楽しめる空間としました。
シックなサニタリー／ファミリー住戸
洗面台は天板とボウルが一体のタイプを採用し、継ぎ目を感じさせないシンプルなデザインと掃除のしやすさを両立。下部の収納も天板と同じ木目で統一しています。正面の壁は、さまざまな形状や素材感を組み合わせたモザイクタイル貼りに。シックな色でまとめながら存在感のあるサニタリーに仕上げました。
デスク代わりのカウンター／単身住戸
水回りの廊下だったスペースを取り込みLDKの広さを確保。クランクした構造壁に沿うようにL字型のカウンターを設置し、ワークスペースなど多目的に使えるスペースとしました。壁にはシックなアクセントクロスを貼り、下地を入れてテレビを直接壁に取り付けられるようにしています。
動線はコンパクトに／単身住戸
サイドのL字型カウンターは、キッチンのサブカウンターとして活用できるようにレイアウト。オーブンなどキッチン家電も設置できるよう、コンセントも備えています。床は塩ビタイルを採用し、拭き掃除がしやすいように。キッチンの下がり天井には間接照明を入れました。夜は光の陰影ができ洗練された印象を与えます。
景色を見ながら料理を／単身住戸
キッチンはGRAFTEKTでオーダーメイド。既存のキッチンはL型で独立していましたが、リビング・ダイニングと一体に。フルオープンのI型とし、開放感を高めました。バルコニー向きとすることで、景色を楽しみながら料理ができます。
寝室とLDKのつながり／単身住戸
既存の寝室はLDKとの間に廊下があり、独立した空間でした。廊下をなくし、建具を引き戸とすることで、扉を開ければ寝室からリビング・ダイニング、その先のバルコニーや玄関ホールまで見渡せるように。リビング・ダイニングの床にはアッシュのグレイッシュな挽板フローリングを長手方向に張り、より伸びやかな空間に見せています。
朝日が注ぐパウダールーム／単身住戸
洗面室はミニマムなスペースとしましたが、洗面台の向きを変えて窓際にレイアウト。正面に天井までの鏡を設置することで、実面積以上に広く明るく感じられる、居心地のよい空間を作り上げました。背面には可動棚を設け、タオルなどを収納できるようにしています。また壁一面にミラーを貼ることで実際以上の広がりを感じられるようになりました。
