ビルトインガレージのリフォーム。愛車を愉しむ贅沢、設計ポイントと費用

ビルトインガレージのリフォーム。愛車を愉しむ贅沢、設計ポイントと費用

リフォームで自宅にビルトインガレージをつくることはできますが、大きな開口部を設けるため、建物の構造や耐震性、敷地条件、法規などの確認は必要です。

この記事では、愛車を美しく保管・鑑賞できるビルトインガレージの事例をはじめ、上質な空間に仕上げる設計ポイント、実現方法や費用について紹介します。

自宅にビルトインガレージを後付けする方法

自宅にビルトインガレージを後付けする方法

自宅にビルトインガレージを後付けする方法には、3種類があります。

フルリフォーム(スケルトンリフォーム)する

ビルトインガレージの新設に合わせて、住まい全体の間取りを見直したい場合は、フルリフォーム(スケルトンリフォーム)も選択肢のひとつです。

スケルトンリフォームとは、住宅の内装や設備を撤去し、構造躯体を残して大規模に改修する方法です。既存の間取りにとらわれず、ガレージと居住空間を一体的に計画できることがメリットです。

たとえば、1階の居室をガレージに変更する場合、減少する居住スペースをほかの場所で補うなど、住まい全体の間取りを再構成できます。また、ガレージに隣接するラウンジから愛車を眺められるようにしたり、キッチンや玄関への動線を整えたりと、デザイン性と暮らしやすさを両立しやすくなります。

さらに、既存の構造を確認しながら、必要に応じて柱や梁、耐力壁などの補強を検討できることもポイントです。ガレージ特有の排気・換気、防音、防火対策も含めて、住まい全体を総合的に計画できます。

ただし、スケルトンリフォームでも構造上の制約がなくなるわけではない点に注意。 ガレージを設けられるかどうかは、建物の構造や状態によって異なるため、事前の調査が重要です。

1階の居室をガレージに変更する

自宅の1階にあまり使用していない居室がある場合は、余っているスペースにガレージを後付けすることも可能です。住宅全体をリノベーションするわけではないので、他の方法に比べて費用を抑えやすい傾向があります。

一方、大きな開口部を設ける必要があるので、住宅全体のバランスや耐震性などへの配慮が必要になる方法でもあります。

建物と一体になるように増築する

住宅の敷地に余裕があるのであれば、増築によってビルトインガレージを後付けすることもできます。費用は高くなりますが、居室を減らす必要はありません。

ただ、建物を増築するという性質上、建築確認申請が必要になることがある点や固定資産税の課税対象となるケースがある点には注意が必要です。また、建ぺい率や容積率の制限によって増築が難しいケースもあります。

ビルトインガレージの設計・施工事例

CRAFTでのリフォームによってビルトインガレージのある住まいを実現した事例を紹介します。

ガラス越しに愛車を眺めるビルトインガレージ

ガラス越しに愛車を眺めるビルトインガレージ
リフォーム・リノベーションデザイン事例#00292

こちらは、フルリフォームによりビルトインガレージを設けた事例です。お好みのデザインにリノベーションするタイミングでビルトインガレージも後付けしました。

ガレージはプライベートスペースに隣接しており、ガラス越しに愛車を眺められるようになっています。大切な愛車を眺めながらお酒を飲んだりご夫婦で映画を見るなど、自宅での過ごし方の幅が広がりました。

ファサードを美しく彩るビルトインガレージ

ファサードを美しく彩るビルトインガレージ
リフォーム・リノベーションデザイン事例#21196

こちらは、海辺の中古戸建てを建て替える際にビルトインガレージを計画した事例です。湘南の海と富士山を堪能できる最高のロケーションではあるものの、塩害で愛車が傷んでしまうのを避けるため、1階にシャッター付きのビルトインガレージを設けました。

ガレージにはバーベキューで使うシンクや釣りの道具用の収納もあり、趣味を楽しむための空間としても活用されています。

※こちらはCRAFTが設計した新築事例です。リフォームの事例ではありませんが、ビルトインガレージの設計ポイントとしてご紹介しています。

CRAFTの「戸建てリフォーム事例」を見る

ビルトインガレージとは 暮らしを豊かにするメリット

ビルトインガレージの概要と、設けるメリットを紹介します。

ビルトインガレージとは

ビルトインガレージとは、住宅一体型のガレージで、「インナーガレージ」とも呼ばれます。住宅の1階部分に設けられ、住居スペースと一体化しているため、大切な愛車の保管場所として活用できるだけでなく、愛車を鑑賞したり、メンテナンスを楽しむ空間にもなります。

ビルトインガレージのメリット

住宅にビルトインガレージを設けるメリットは以下のとおりです。

  • ・雨風や紫外線から愛車を守れる
  • ・セキュリティを高めやすい
  • ・愛車の手入れを楽しめる
  • ・雨に濡れずに邸内へ移動できる

リノベーションや増築によってビルトインガレージを後付けすることでこれらのメリットを享受できるようになり、暮らしが豊かになります。

雨風や紫外線から愛車を守れる

ビルトインガレージがあると、雨風や紫外線から愛車をしっかりと守ることができます。愛車が傷つくことや、雨や紫外線による劣化を避けられるので、より長く愛用できるようにもなります。

セキュリティを高めやすい

車の窃盗に関するニュースを目にすることが多くなってきている昨今。ビルトインガレージはセキュリティの観点からも非常に優秀な住宅設備です。

ガレージが住宅から離れ、独立していると、不審者が侵入したときに気づくことができません。一方、ビルトインガレージは住宅の一角に設けられているため、不審者の侵入や怪しい行動をすぐに察知できますし、車を盗難する際の心理的なハードルも高くなるので狙われづらくもなります。

愛車の手入れを楽しめる

ビルトインガレージは、ただの駐車スペースではありません。ツールワゴンや工具を置いておくことで、愛車の手入れを楽しむためのスペースにもなります。

ガレージが住宅から離れた場所にあると手入れが面倒に感じられてしまいますが、ビルトインガレージは住宅の中からそのままアクセスできるので、余計な負担を感じることなく愛書をメンテナンスできます。

雨に濡れずに邸内へ移動できる

買い物や家族の送り迎えなど、車で出かけた際、雨に濡れずに邸内へ移動できるのもビルトインガレージならではのメリットの一つです。

傘をささずに車から邸内に移動でき、荷物の積み下ろしを楽に行えるというメリットもあります。

上質なビルトインガレージの設計ポイント

暮らしを豊かにする上質なビルトインガレージを設計する上で押さえておきたいポイントを紹介します。

ビルトインガレージを設計するときは、「愛車が美しく見えること」と「日々の使いやすさ」の両立を大切にしています。その両方を考えることで、住まい全体と調和した心地よいガレージになると思うからです。

たとえば、リビングのどの位置から、車のどの角度を眺めたいのか。それによって車の配置や照明の当て方、背景となる壁の仕上げも変わってきます。愛車を引き立てるために、収納などの生活感が視界に入らないようにすることもポイントです。

一方で、ガレージから玄関やキッチンへの動線、音、外からの視線にも配慮が必要です。また道路からの出入りのしやすさはもちろん、収納や電源、将来のEV充電なども含めて計画します。

CRAFT設計担当 佐藤

愛車が美しく見える視線を設計する

愛車をどこから、どの角度で眺めたいかを考え、車の配置や窓の位置を決めましょう。たとえば、リビングのソファから車の美しいラインを眺められるように計画。収納や設備が視界に入らないようにすると、愛車の存在感がより際立ちます。

車体を引き立てる照明を取り入れる

ダウンライトやライン照明、間接照明を組み合わせ、車体の曲線や塗装の質感を美しく演出しましょう。光の当て方によって陰影が生まれ、ショールームのような空間に。乗り降りやメンテナンスに必要な明るさも確保することが大切です。

住居と素材・カラーを調和させる

ガレージも住まいの一部として捉え、居住空間と素材やカラーを統一しましょう。壁や天井の色調をそろえたり、石調の素材をアクセントに取り入れたりすると、建物全体に一体感が生まれます。床や壁には、汚れや傷に強い素材を選ぶこともポイントです。

ラウンジや書斎から愛車を眺める

ガレージに隣接するラウンジや書斎に大きなガラス窓を設ければ、愛車を眺めながらくつろぐ贅沢な空間に。プライベートギャラリーのような演出も可能です。居住空間との間には、気密・遮音・断熱・防火への配慮が欠かせません。

車種・台数に合わせて広さを決める

ガレージの広さは、車種や台数だけでなく、ドアの開閉や乗り降りに必要なスペースも考慮しましょう。大型SUVなどは特に余裕のある寸法が必要です。将来の買い替えや増車も見据えて計画すると、長く快適に使えます。

EV充電・洗車・収納設備を整える

EV充電設備や洗車用の水栓・排水設備、カー用品の収納など、用途に合わせて計画しましょう。将来のEV導入を見据えた配線計画も重要です。収納を壁面にまとめたり、扉付きにしたりすると、生活感を抑えたすっきりとした空間になります。

外観と使い心地に合わせてシャッターを選ぶ

シャッターは、外観との調和に加え、静音性・操作性・防犯性を考慮して選びましょう。電動タイプなら車内から操作でき、雨の日もスムーズに出入りできます。開閉方式によって必要なスペースが異なるため、天井高なども確認が必要です。

ビルトインガレージのデメリットとリフォームの注意点

独立型のガレージにはないメリットがあるビルトインガレージですが、デメリットや注意点もあります。

1階の居住スペースが狭くなる

ビルトインガレージは住宅一体型のガレージなので、後付けすると1階の居住スペースが狭くなります。使っていないスペースをビルトインガレージに改修するのであれば特に影響はありませんが、そうでない場合は注意が必要です。

柱・梁・耐力壁を変更できないケースがある

柱や梁、壁などは構造上撤去することができないため、ビルトインガレージを希望通りの位置や形状にできないことがあります。リフォームを検討する際は、それを踏まえておきましょう。

耐震性に影響することがある

ビルトインガレージを後付けする際に大きな間口を設けると、住宅の耐震性に影響を及ぼす可能性があります。場合によっては構造補強も検討しましょう。

騒音・振動が居室へ伝わりやすくなる

ビルトインガレージは便利な反面、車のエンジン音やシャッター音などの騒音や振動が居室に伝わりやすいというデメリットもあります。ビルトインガレージを後付けする際は、寝室からの距離を設けるなど、レイアウトを工夫しましょう。

換気・排気・防火対策が必要

ビルトインガレージは、排気ガスが居室に流れ込まないような換気計画を立てなくてはいけません。また、万が一火災が発生してしまったときのために、防火区画や仕上げ材への配慮も必要になります。

雨水・湿気・排水への対策が必要

雨に悩まされずに済む点はビルトインガレージの大きなメリットですが、その分、排水や湿気への対策が必須になります。雨水が適切に排水されるよう床に十分な勾配を設けたり、湿気がこもらないよう換気設備を設けるようにしましょう。

ビルトインガレージのリフォーム費用

ビルトインガレージの後付にかかる費用を、リフォームの方法別に紹介します。

1階の居室を変更する場合

1階の居室をビルトインガレージにする場合の費用相場は一般的に「200万円前後」になります。費用の主な内訳は以下のとおりです。

  • ・居室の解体費用
  • ・ガレージの工事費用
  • ・外構費
  • ・作業費

ガレージにシャッターを取り付けるのであれば、追加で30〜50万円ほどかかります。

※CRAFTではビルトインガレージのみのリフォームは行っておりません。上記はあくまで一般的な費用目安です。

増築する場合

増築してビルトインガレージを設ける場合の費用相場は「150〜300万円ほど」です。建物の増築が必要になる分、1階の居室をビルトインガレージに変更する方法に比べて費用が割高になりやすい傾向があります。

※CRAFTではビルトインガレージのみのリフォームは行っておりません。上記はあくまで一般的な費用目安です。

スケルトンリフォームと同時に行う場合

スケルトンリフォームのタイミングでビルトインガレージを導入するケースの場合、リフォーム内容によって金額が変化します。

CRAFTでビルトインガレージを導入も含めてフルリフォームする際の費用の目安は「1平米あたり40万円〜」となります。ぜひ参考にしてください。

構造補強の有無や設備で費用が変わる

ビルトインガレージのリフォーム費用は、広さだけでなく、建物の構造や補強の有無、導入する設備や仕上げなどさまざまな要素によって変化します。費用に影響する主な要素は以下のとおりです。

費用に影響する要素

概要

建物の構造

木造・鉄骨造・RC造によって、解体方法や施工方法が異なり価格に影響する

柱・梁・基礎の補強

大きな開口部を設けるために補強が必要になると費用がかかる

増築の有無

増築する場合は、基礎・屋根・外壁などの工事も必要

ガレージの広さ・台数

面積や駐車台数が増えるほど、床・壁・設備などの工事範囲が広がる

内装材と照明

タイルや左官、間接照明など、仕上げや演出にこだわるほど費用が変わる

ガラス間仕切り

ガラスの大きさや性能、建具の仕様によって費用が異なる

換気・防音・空調

換気設備や遮音工事、空調設備を導入する場合は追加費用がかかる

給排水・EV充電

水栓・排水設備の新設や、電気容量の増設が必要になることがある

建築確認などの申請

増築や構造変更の内容によって、調査・構造計算・申請費用が発生する

CRAFTの「戸建てリフォーム事例」を見る

ビルトインガレージのリフォームは、構造を熟知したリフォーム会社へ

ビルトインガレージの新設には、建物の構造や耐震性を考慮した設計が欠かせません。そのため、建物の構造に精通し、大規模なリフォームの実績が豊富な会社に相談することが大切です。

CRAFTは、木造・RC造・鉄骨造など、さまざまな構造の住宅に対応するデザインリフォーム会社です。設計から施工まで一貫して手がけ、構造上の制約を踏まえながら、愛車を美しく魅せるデザインと暮らしやすさを両立。ガレージ単体ではなく、住まい全体との調和を大切にした空間をご提案します。

青山のショールームでは、実際のリノベーション空間をご覧いただきながら、ビルトインガレージの新設やリフォームについてご相談いただけます。お気軽にお問い合わせください。

<青山ショールームでできること>
●建築のプロが、ご希望やお悩みを丁寧にヒアリング
●間取り図をもとに、実現可能なプランや概算費用をご案内
●ビルトインガレージの計画について相談
●208㎡のショールームで、間取りや上質な素材を体感

ビルトインガレージの設置を検討中の方は、ぜひお気軽にご相談下さい。

高級リフォーム・リノベーション専用ページはこちら 青山ショールーム相談会
CRAFT 編集部

<著者>CRAFT 編集部

一級建築士・二級建築士・インテリアコーディネーター・一級建築施工管理技士・二級建築施工管理技士・宅地建物取引士が在籍。さまざまな知識を持つプロフェッショナル集団が、リノベーションや物件購入についてわかりやすく解説します。

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