物件データ
賃貸用にすることを前提に、港区のヴィンテージマンションを購入したKさん。ニューヨークの高級アパートメントをイメージし、外壁の煉瓦や木目のキッチンなどヴィンテージマンションならではの味わいを活かしてデザインリフォームしました。玄関から居室へとつながる壁面には、アンティーク加工を施したオーク材を張り、空間の連続性を表現。200平米以上もある空間を存分に活用できるよう、リビングは既存の間取りから大きく変更。和室だったスペースを取り込み広々としたLDKを叶えました。2方向からアクセスできるSIC(シューズインクローゼット)や寝室に隣接するサニタリーなど、海外の方が過ごしやすい間取りもポイント。間取り、内装ともにこだわりを盛り込み、募集を出した1ヵ月後には借り主が決まりました。
BEFORE写真
借り手の心地よさと
自身の「好き」が共存
いずれはご自身で暮らすというビジョンもあったことから、Kさんのお好みを随所に盛り込み、趣味と投資を兼ねてプランニング。富裕層や海外企業の駐在員など外国籍の方、また生活レベルの高い方も多く集まるこのエリア。できるだけ既存は活かしながらも、そのような方達が魅力的に感じるポイントを新たに取り入れました。古いイメージのある3点ユニット(バス・トイレ)など水回りを一新し、サニタリーには六角タイルを貼り、レインシャワーも一新。給湯器も設置しています。また、北側の壁には断熱材を入れ、エアコンの室外機は眺望の妨げにならないように設置し直すなど、居住性もアップしています。
空間の広がりを意識したLDK
LDKヴィンテージマンションが持つ趣を活かしながらプランニングしました。柱には外壁と同じイメージの煉瓦を貼り、外壁からつながっている印象を演出。LDKに入りひと際目を惹くアイポイントとなっています。リビングスペースの床はカーペット貼りに、ダイニングスペースはタイル貼りと、LDK内で材質を変え掃除がしやすいように。既存の化粧梁や化粧柱はシンプルに仕上げ、ダイニングテーブルは撤去。広々とした印象を存分に活かせるようにしました。
異国情緒漂うリビング・ダイニング
ニューヨークの高級アパートメントを想起させる爽やかなブルーのクロスと白のモールディング。壁一面に贅沢に使用したヴィンテージオークとのコントラストが、洗練された暮らしをイメージさせます。
五感から心地よい眠りと目覚めへ
リビング隣に寝室をレイアウト。壁一面のアクセントクロスが、シンプルながらラグジュアリーな空間を演出しています。床はフローリングからカーペットへ変更。足ざわりがよく、心地よい眠りの時間へいざないます。目覚め他時に窓からの眺望を損なわないよう、室外機の設置場所は検討。エアコンは天井カセット型に交換し、窓まわりをすっきりと仕上げています。既存のWICは撤去しつつもクローゼットを2ヵ所に設け、収納量は十分に確保。サニタリーと接していることから湿気がこもりにくいよう、建具にはルーバー扉を採用しています。
ゆとりある洗面室
寝室からダイレクトにアクセスできる洗面室。床、壁、洗面カウンターもすべてグレーで統一し、シックで落ち着きのある空間を演出しています。人工大理石の洗面カウンターにはボウルを2つ設け、ゆとりあるスペースに。メイク用品などを一時的に置きやすいステップカウンターも備えています。また、水圧の弱さや湯量の少なさなどの課題を解消するため、給湯器、増圧ポンプを新たに設置。床暖房も入れ、機能面での快適性もアップしました。
ラグジュアリーなシャワールーム
サニタリーには、ストーン調の六角タイルを採用しラグジュアリーな雰囲気に。壁にランダムに貼ったタイルが鏡に映り込むと、個性的なウェーブがあらわれます。洗面カウンターの上部一面を鏡に、下部をオープンにすることで空間が広々とした印象に。借り主が海外の方になる可能性も考え、シャワーも完備。ハンドシャワーに加え、海外でよく見られるレインシャワーを設けています。
クラシカルな玄関ホール
玄関ホールの床にはストーン柄のタイルを縦横交互に敷き詰め、印象的なエントランスを演出。視線を上げればアンティーク煉瓦を思わせるブリックタイルが目に入ります。サイドにはダークブラウンのアクセントクロスを貼り、オークの壁面と同色のカウンター収納を設置。収納下に入れた間接照明が、クラシカルな雰囲気を一層盛り上げています。
格式ある佇まいの玄関
大理石調のタイルを玄関ホールからダイニングへと連続させ、大きな柱にはリビングの壁面と同じアンティーク調に加工したオークを採用。空間のつながりを表現しながら、格式あるクラシカルな佇まいでゲストを迎え入れます。玄関奥にはシューズインクローゼットを配置し、靴類の収納も十分に確保。リビングへつながるメインの動線の他、洗面室側の廊下からリビングを介さずに玄関に出ることができる裏導線も設けています。
ハイスペックなキッチン
ヴィンテージの風合いを残しつつ機能性を高めたキッチン。趣ある木目が特徴的なキッチンや背面の収納は既存を活用しながら、設備類はすべて一新しています。オーブンレンジやコンロ、レンジフードは既存のものを交換し、新たにMieleの冷蔵庫と食洗器をビルトインに。キッチンに並んで造作されていた個性的なダイニングテーブルは撤去し、広々とした空間に。汚れやすい床には、掃除がしやすいダークブラウンのフロアタイルを採用しています。
ゲスト専用のパウダールーム
もともとはゲスト用の浴室だった北側居室の隣接スペース。寝室側に浴室とシャワールームを新たに設けたため、こちらはゲスト用のパウダールームとして一新しました。大理石調タイルの床と、ブルーのモザイクガラスの壁のコントラストが印象的な空間に。壁面の鏡に映り込む天井から背部に入れた間接照明が、奥行きを感じさせます。手洗いボウルの下部には、玄関収納と同じ框扉の収納を設計。玄関ホールや居室と同じ材質を採用し、邸内の統一感を演出しました。