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安定した人気を誇る、ホテルライクなインテリア。リフォーム・リノベーションでも「自宅をホテルライクにしたい」というリクエストをいただくケースはめずらしくありません。洗練されたモダンなデザインやスムーズな動線など、ホテルには参考になるポイントがたくさんありますね。
今回はCRAFTの13のリフォーム事例を参考に、ホテルライクにリフォームするポイント・費用感をご紹介します。
ホテルライクな空間の魅力とは?
ホテルライクとは、「ホテルのような」という意味。
ホテルはリラックスできるように、控えめで上品な空間にデザインされています。さらには無駄なくスムーズな動線やゆとりある間取りもポイント。一流ホテルになればなるほど心地よく過ごせるように緻密に計画されているため、日常感を味わうために訪れる人が絶えないのです。
そんなホテルで過ごすような心地よさを味わえるのが、ホテルライクな住まいの大きな魅力です。
ホテルライクなリフォーム・リノベーション13のポイント
CRAFTのリフォーム事例を参考に、ホテルライクな空間づくりの13のポイントをご紹介します。
〈ポイント1〉統一感のあるシックなカラー
落ち着いたホテルライクがお好みなら、シックなカラーを選びましょう。おすすめはブラック・グレー・ホワイトなどのモノトーンカラーや、ベージュ・ブラウンなどのアースカラーです。
CRAFTがリノベーションしたこちらの事例では、室内をグレイッシュカラーで統一し、壁にアート作品を飾ってアクセントに。どんな家具とも合わせやすいシックなカラーは「ホテルライクなインテリアの王道」と言えるでしょう。
〈ポイント2〉飽きのこないシンプルデザイン
アマンやパークハイアット、マンダリンオリエンタル、リッツなど都内のラグジュアリーホテルでは、過剰な装飾のないモダンなインテリアが主流です。そこで、ホテルライクにリノベーションするなら、、飽きのこないシンプルデザインを取り入れましょう。
こちらの事例は直線的でシンプルなデザインが特徴的ですが、照明や壁の重なりで陰影を持たせることで、あたたかな印象に。白をベースとしつつも無機質になりすぎることを避け、リラックスさせてくれます。
〈ポイント3〉上質な素材感
大理石やタイル、無垢材など、ホテルには上質な素材が多く使われています。ホテルライクな住まいにリノベーションするなら、ぜひ素材感にもこだわりましょう。
こちらのリノベーション事例でも、床は無垢材、壁は珪藻土、キッチンにはタイルを採用。ナラのリブパネルを中心に、質感の異なる木をふんだんに使用しています。木の素朴さよりも「洗練さ」が際立つよう、シャープさを意識したこともポイントです。
〈ポイント4〉アクセントで華やかに
空間が単調になりすぎることを避けるため、取り入れたいのがアクセントウォールをはじめとした表情のある素材です。
例えば、こちらのリノベーションで採用したのは、壁のモールディング、キッチン背面の大理石調タイル、ヘリンボーン張りの床フローリング。色やデザインのバランスはそのままに、ちょっとした仕上げの変化が、さりげないアクセントとして華やかに彩ります。
〈ポイント5〉広く伸びやかなLDK
ホテルライクな住まいを目指すなら、パブリックスペースとなるLDKをできるだけ広く確保するのもおすすめです。広々としたラウンジやスイートルームで過ごすような気分をたのしめます。
こちらの事例では、リビングに隣接する部屋を取り込みLDKのスペースを広げました。さらに、クローズドなキッチンをオープンにして開放感をアップ。明るく眺めのいい窓に面した伸びやかなLDKで、ホテルライクなくつろぎを実現しています。
〈ポイント6〉開放的なバスルーム
プライベートな空間にこだわる方は、水回りもホテルライクにしましょう。自宅でありながら非日常を味わえる特別なバスルームに変わります。
こちらのマンションリノベーションでは、ガラスの間仕切りでホテルライクなスケール感を与え、オーダーユニットバスでディテールにもこだわりました。床と壁を、グレイッシュなタイルで統一し、洗面室とのつながりを演出。限られたスペースに視覚的なつながりをもたらしています。
〈ポイント7〉静寂さに包まれた寝室
都心にありながらも静寂に包まれたホテルのベッドルーム。寝室も、オリジナルのベッドヘッドや板張り天井、肌触りのいいカーペット、暗めに整えた照明などを取り入れて、ホテルライクなインテリアを目指しましょう。
こちらは、CRAFT青山のモデルルームです。ベッドヘッドにはファブリックを使い、柔らかな雰囲気に。あえて低めに設定した天井には木を張って、ホテルライクな落ち着きを演出しています。また、ベッドヘッドの裏側には大型のウォークインクローゼットを設け、日常的な暮らしをスムーズにする工夫も取り入れています。
〈ポイント8〉玄関にサプライズ
邸内全体にゆとりある印象を与えるため、玄関スペースにもこだわりましょう。ゲストが足を踏み入れた瞬間、わくわくするようなサプライズ感を演出するのも大切なリノベーションポイントです。
こちらのリノベーション事例では、玄関ホールのスペースを拡大し、LDK入口ドアの両サイドにガラスを採用。リビングの窓の外に広がる窓まで視線が届き、伸びやかな印象に。素材使いやライティングで視線をコントロールすることで、玄関スペースに、さらには邸内全体に広がりを感じさせています。
〈ポイント9〉抜けのある空間構成
既存のマンションをホテルライクにリノベーションする場合、間取りやスペースの広さに制限があり、思うように空間を広げられないこともあります。そんな時に意識したいポイントが、「抜け」のある空間構成です。
こちらの事例では、キッチンの位置を大胆に動かして間取りを変更。玄関から大きな窓のあるLDKまで視線を通し、ドラマティックな抜け感を実現しています。あくまで「視線の抜け感」を意識したリノベーションにより、室内のどこからでも眺めを楽しめる開放的な住まいになりました。
〈ポイント10〉リラクシングな照明計画
ホテルの照明は、基本的には明るさを抑えて設定されています。そこで、住まいをリノベーションする際にも、ホテルライクな照明計画を意識してみましょう。空間を均一に照らすシーリングライトは避け、ダウンライトや間接照明で部分的に照らし、陰影をつくる方法がおすすめです。
東京タワーを一望するこちらのリビングでは、夜景を際立たせるため、あえて照明を暗めに計画しました。ダウンライトは調光可能なタイプを選び、シーンに合わせたライティングをたのしめるように。また間接照明で空間の奥行きを強調しています。
〈ポイント11〉静かに過ごすコンサバトリー
コンサバトリーとは、室内と外とをつなぐ中間的な空間のことです。くつろぐためだけに設けた贅沢なスペース。リラックスして過ごしたいホテルライクな住まいには、ぜひ取り入れたい空間です。
こちらのリノベーション事例では、1階の中庭に面してコンサバトリーを新設。低めの天井と和紙のクロスを採用し、こもり感のある空間に仕上げました。在宅ワークの後やお風呂上がりに長椅子でゆったりと過ごす時間は、非日常を感じる至福のひとときです。
〈ポイント12〉生活感をなくす収納計画
できるだけ生活感を抑えた空間にすることが、ホテルライクな空間づくりのポイント。日用品のストックや調理家電は、目隠しして「生活感が出ないように」計画しましょう。
リノベーションしたこちらの住まいでは、玄関からパントリーを通ってキッチンまでつながるように間取りを変更しました。玄関に届く日用品をそのままキッチンへ運べることで、家事効率が向上。生活感を出さないホテルライクな空間を維持しやすくなりました。
〈ポイント13〉スムーズな回遊動線
限られた床面積でも、住まいを広く感じさせてくれるのが「回遊動線」です。生活動線がスムーズになり家事効率もアップします。
代表的な回遊動線が、こちらの事例のように、玄関からリビングへ2つの通路でアクセスできる2WAYの動線です。ひとつは、玄関〜サニタリー〜キッチンの動線。帰宅後の手洗いや荷物の運び入れがスムーズです。もうひとつは玄関ホール〜廊下〜リビングへつながる動線で、ゲストを案内するパブリックな動線としました。
ホテルライクなリフォームの費用は?
ホテルライクリノベーションは通常よりも間取り・素材・設備にこだわるため、当然ながらコストは高くなりがちです。ただし「LDKや玄関などパブリックスペースはこだわるけれど、寝室はクロス交換程度」など、メリハリをつけることで、予算内で希望のリノベーションを実現することができます。
リノベーションするお住まいの広さ・状況・間取り変更の範囲・素材や設備のスペックなどにより、費用はさまざまです。実際の費用感はリノベーション会社に相談するまでわかりませんが、リノベーション事例から理想に近い事例を見つけ、そちらの価格を参考にする方法も。これからホテルライクなリノベーションを検討している方は、ぜひ各社のリノベーション事例を見てみましょう。
〈まとめ〉心地よく暮らせるホテルライクな空間を、リフォームで実現!
ラグジュアリーで非日常感を味わえる空間でありながら、リラックスできる心地よさも備えているのが、ホテルの魅力です。そんなホテル滞在の魅力を、日々の暮らしにも取り入れられるのが、ホテルライクな住まいです。
今回ご紹介した13のポイントはすべて取り入れる必要はありませんが、アイデアのひとつとして知っておくとよいしょう。
〈CRAFT〉はホテルライクなリフォームの実績多数です。ホテルライクな住まいにしたい!という方は、ぜひお気軽にお問合せください。リフォームのみはもちろん、物件探しからもワンストップでサポート可能です。
<著者>CRAFT 編集部
一級建築士・二級建築士・インテリアコーディネーター・一級建築施工管理技士・二級建築施工管理技士・宅地建物取引士が在籍。さまざまな知識を持つプロフェッショナル集団が、リノベーションや物件購入についてわかりやすく解説します。